独立したらまず何から始めるべき?――答えは「銀行口座の整備」です。
取引先への請求、経費管理、確定申告…。
すべてのお金の流れが集まる“入口”を最適化すると、その後の業務が驚くほどスムーズになります。
本記事ではフリーランス口座を分けるべき理由から具体的な開設手順、人気口座の比較まで一気通貫で解説。
読み終わる頃には、最適な口座が明確になり、行動リストまで手に入ります。
確定申告がラクになる仕訳管理
・プライベート支出と事業経費を完全分離 → 仕訳ミスを大幅削減
・会計ソフトとのAPI連携で自動取り込み&レシート紐付け
・青色申告65万円控除もスムーズ
取引先への信頼性アップ
・屋号名義口座で請求書の信頼度アップ
・メガバンクを選べば「振込先は大手」の安心感
・与信チェック時の印象向上(融資やリース審査で有利)
キャッシュフロー把握が正確
・売上入金と経費支出を時系列で把握 → 資金ショートを回避
・口座残高=事業運転資金がひと目で分かる
▼ワンポイント▼
「あとでまとめて仕訳すればいいや」は禁物。
分けた瞬間から経理は“ほぼ自動化”できます。
種類 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
メガバンク 例:三菱UFJ・三井住友 |
・全国どこでも使える ・対面サポート ・社会的信用 |
・口座維持コストが高め ・オンライン機能はやや弱い |
・大手企業と取引予定 ・将来の融資を視野に入れる人 |
ネット銀行 例:楽天銀行・GMOあおぞら |
・振込手数料が格安 ・24h即時入金 ・API豊富 |
・現金取引に弱い ・通帳なし |
・IT系・在宅案件中心 ・低コスト重視 |
地方銀行・信用金庫 | ・地域密着の担当者サポート ・創業融資に強い |
・振込手数料が高め ・エリア外で使いづらい |
・地元企業と取引 ・リアル店舗で相談したい |
準備すべきもの、書類
1.開業届の控え(税務署受付印付き)
2.本人確認書類(運転免許証など)
3.屋号入りゴム印/印鑑
4.名刺またはWebサイトのURL(事業実態の証拠)
口座開設手順
1.開業届提出
2. 必要書類をスキャン
3.オンライン申込
4.本人確認
5.口座番号通知
6.会計ソフト連携
※ネット銀行は「リモート本人確認(eKYC)」を採用しており、郵送待ちゼロで開設可です。
楽天銀行
・月額維持費 0円
・他行振込手数料 75円~
・入金即時反映 24h
・API・会計連携 ◎
・Visaデビット付帯 〇
・屋号表示 〇
・審査スピード 1~3営業日
・特徴 EC入金に強い
GMOあおぞらネット銀行
・月額維持費 0円
・他行振込手数料 145円~(回数に応じ無料特典)
・入金即時反映 24h
・API・会計連携 ◎
・Visaデビット付帯 〇
・屋号表示 〇
・審査スピード 最短即日
・特徴 振込最安水準
住信SBIネット銀行
・月額維持費 0円
・他行振込手数料 145円~
・入金即時反映 24h
・API・会計連携 ◎
・Visaデビット付帯 〇
・屋号表示 〇
・審査スピード 2~4営業日
・特徴 外貨・保険が豊富
三菱UFJ銀行(屋号付き個人口座)
・月額維持費 0円
・他行振込手数料 220円~
・入金即時反映 平日15時以降翌営業日
・API・会計連携 〇
・Visaデビット付帯 〇
・屋号表示 〇
・審査スピード 1~2週間
・特徴 社会的信用◎
りそな銀行(フリーランスプラン)
・月額維持費 0円
・他行振込手数料 160円~
・入金即時反映 平日15時以降翌営業日
・API・会計連携 〇
・Visaデビット付帯 〇
・屋号表示 〇
・審査スピード 1~2週間
・特徴 創業融資と親和性
屋号付き口座は個人名義でも作れる?
可能。
メガバンクや一部ネット銀行で「山田太郎/デザインオフィスYAMADA」など併記できる。
複数口座を使い分けるメリットは?
入金専用・経費専用に分けるとキャッシュフローがより明確。
振込手数料の最適化も図れる。
開設審査で落ちる理由は?
開業届未提出、事業内容が不明確、本人確認書類の住所不一致など。
事前に整備すれば回避可能。
口座分離は三つの効果を同時に生む
・経理を自動化・効率化
・取引先や金融機関からの信用アップ
・資金繰りの可視化でキャッシュショートを防止
「メガバンク × ネット銀行」の併用が王道
・メガバンクで社会的信用と対面サポートを確保
・ネット銀行で振込手数料・入出金スピードを最適化
開設準備はシンプル
・開業届の控え、本人確認書類、屋号印鑑、事業実態を示す名刺 or Webサイト――これだけ
・ネット銀行なら最短即日で口座番号を取得可能
開設後は会計ソフトとのAPI連携で“日次経理ゼロクリック化”
・明細自動取り込み → レシート紐付け → 仕訳確定まで半自動
・青色申告 65 万円控除もスムーズに狙える
資金インフラが整えば本業に100 %フォーカスできる
・余計な経理ストレスから解放され、営業・スキルアップに時間を投資
・独立初期の成長スピードが段違い